鉛の風船

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ファンクラブ

『“おっちゃん” も、ももクロのファンクラブ入って!』
今日、姪っ子(高2)がウチに来るなり有無を言わさぬ様子で切り出しました。

 

ももいろクローバーZ」の公式のファンクラブがついに発足したのだそうです。

 

私は、小6の頃からずっと音楽にのめり込んで来ましたが、公式、非公式を問わずファンクラブというものに入ったことはありません。

中学だか高校だか忘れましたが、「クイーン」や「キッス」「ベイ・シティ・ローラーズ」などのファンクラブに入っていた女子が何人かいて、「クイーン」の大ファンだった私にもよく入会を勧めてきましたが、なぜかあまり魅力を感じませんでした。

単に面倒くさかっただけか。
それとも、“フンッ!クイーンにキャーキャー言うな!ヤツらはハードロックバンドなんだぞ!” とか言って妙な意地を張ってたか。

 

当時、これらのバンドは今時の売れっ子アイドルも真っ青になるほどの人気でした。
「ミュージックライフ」誌がアイドル扱いしてその人気を煽っていたことが大きかったと思います。

来日した「クイーン」を夕方のニュース番組が延々追っかけていたり、「キッス」の来日公演をNHKが放映したり、凄い人気でした。

 

ちなみに「キッス」の放映は、ビデオなんてまだ無かった時代、テレビの前に釘付けとなり、一挙手一投足、一音たりとも、見逃すまい、聴き逃すまいと、必死になって見ました。
でも、一番印象に残っているのは、観客がみんな椅子に座って微動だにせず静かに行儀よく “観賞” していたということ。
「キッス」の連中もさぞかしノリづらかったことでしょう。
今見たら多分衝撃的です。
だってみんな黙って静かに見てるんですよ、「ポール」がガンガン煽ったり、「ジーン」が血反吐はいたりしてるのに。。。

 

ネットも何もない時代ですから、最新の情報やレアな情報を得ることができるファンクラブは今以上に盛んだったかもしれません。
LPのライナーノーツにファンクラブの連絡先が記載されていたり、入会申し込みのハガキが同梱されていたり、かなりマイナーなロックバンドのLPでも必ずと言っていいほどファンクラブへのアクセス方法が案内されていてしばしば驚かされました。

そんなファンクラブの連絡先は大抵個人名で、住所もどこかのマンションかアパートの一室。
アーティスト側が運営しているのではなくファンによるいわゆる “私設” で、それをそのままアーティスト側が公式として承認している、というパターンが多かったようです。

今はこういう形式はほとんどないような気がします。
多くは、アーティスト側による運営なのではないでしょうか。

 

今回発足した「ももクロ」のファンクラブも運営は所属事務所です。
姪っ子は即入会したとのこと。

『ね!入るでしょ』
「う~ん、オレはいいよ」
『なんで?』
「ファンクラブ入るほどファンじゃないし」
『ウソだ、恥ずかしんだ』
「そっそんなことねーし」
『別におねーさんとかの前で申込書書くわけじゃないし』
「だから恥ずかしいとかじゃ」
『ネットでチャチャッだよ』
「なんかメリットあんの?」
『チケット取りやすくなる』
「まあそれは当然だな、あとは?」
『最新情報がわかる』
「そんで?」
『ベレー帽とゴールドカードが貰える』
「さらに?」
『そんくらい』
「なんだよ、結局チケットだけじゃんか」
『チケットの倍率下がるんだよ、凄いじゃん』
「・・・」
『ね!』
「お前さ~、ベレー帽もう1個欲しいだけだろ?」
『ウッ!へへ、、、』

 

実際、「ももクロ」好きですし、入会してもいいんですけど、なんだかそこに踏み込んでしまっては負けのような気が。

 

私はあくまで硬派なロック、ジャズのファンなのであって。。。
たまたま見た「ももクロ」のライブに衝撃を受けてしまっただけで。。。
ハードロックやメタルに近い匂いを彼女らから嗅ぎ取ってしまっただけで。。。
いつも元気付けられちゃってるだけで。。。
今度は何をやらかしてくれるのか楽しみでしょうがないだけで。。。
西武ドーム行けなかったのがいまだに悔しくて尾を引いてるだけで。。。

はぁぁぁぁぁ~~~。

 

そういうのを “ファン” というのです!
世間一般的には。

 

『“おっちゃん” ポチってポチって』
「今日はいいや、ちょっと考える」
『えー! “おっちゃん” いつも決断遅いんだよ』
「なに?!」
『ケーキどれ食べるか迷ってるうちにママにみんな食べられたんでしょ』
「なっ、、、いつの話だ!」
『ばあちゃんが言ってたし』
「くっ、、、」

 

最近、姪っ子が日を追うごとに妹に似てきて、カワイクねーーー。