鉛の風船

ロックです ジャズです ぼんくらなおっさんです

夏のしっぽをつかんだ、か?

「あっ、8月1日に退院ですよ」

 

看護師さんが、あっさりと、唐突に、突然思い出したように、私に告げたのです。

 

昼に新聞を読んでいて、テレビ欄を見て、9時30分からロンドン・オリンピック開会式の再放送をやっていたことに気付き、“知らなかった、今日は土曜で何もないから見られたじゃないかー” と悔しがっていたところに、ひょこっと顔を出し、“お熱測りますね” と同じごくフツーな感じで、、、。

そして、

「月曜は忙しくなりますよー」

それだけ言うと、さっさと行ってしまいました。

 

本当?退院できるの?喜んでいいの?じゃあチョットだけ喜んじゃうけど、、、。

 

きたきたきたきた、待ってろよーーー私の夏ーーーーー!!!

 

ついに退院できるようです。
でもチョット実感が湧きません。
心待ちにしていた一大イベントをあまりにもあっさりと告げられたもので。

たとえば、医師が私を前にして、検査結果やらなんやらをしげしげと眺めた後、納得の表情を浮かべ、力強く、

「よかったですね、退院できますよ」

みたいな感じを想像していたのです。

 

昨日もついに退院の話は出ず、それどころか妙に色々検査され、こりゃ来週もダメだな、と半ば諦め、新たな敵が発見された可能性まで覚悟していたところでした。

まあ、新たな敵が3時の方向だったら「あーりん」と「玉井」さんに撃ち落としてもらうけど、ねっ作戦参謀?
りん、りんりんりりん!

 

医師や看護師さんたちにとって患者の退院なんて日常の一業務でしかないでしょう、でも、少しは、ねえ。
“よかったですね!おめでとうございます!パチパチパチパチ!イェーーーイ!” みたいな。

あり得ませんね。

 

8月1日というのは、非常に微妙。
西武ドーム、行けるかな?

 

詳細は月曜にわかるようですので、全力で喜ぶのはその後にします。

 

早速、退院予定を父に連絡し、姪っ子にも伝えておくよう言うと、突然彼女が電話口に出て、

『それどころじゃない!メジロが “おっちゃん” の部屋の窓に激突して気絶してる!』
「はぁ?生きてんの?」
『おなか動いてる、たぶん息してる、ピクッてする』
「りょう(猫)に気を付けてタオルとかにのせてしばらくほっときゃ目覚ますよ」
『ほんと?死んじゃったらどうする?』
「そんな、オレに言われても」
『じゃあいい!』

プツッ、、、。

そして、夕方彼女からメールが。

“急に動き出して、飛んでったよ”

 

・・・それだけ?
あの~、西武ドームに連れてってくれるやさしい伯父さんが退院するそうなんですけど。。。