チャイルド・レジスタンス
今日(日付け上は昨日)、久しぶりに外に出てみました。
連日の猛暑日のニュースに、季節感を、夏の暑さを、ほんの少しだけでも感じてみたくなり院内にある庭(病院では公園と言い張っている)へ。
今日は調子いいと思っていたのですが、甘かった。
快適な温度と湿度が保たれた環境で約2ヶ月も甘やかされた体が、容赦のない外の環境に耐えられるはずありません。
数分で音を上げ戻ろうとしたところ、ベンチに何かが置いてあるのを発見。
タバコと電子式の使い捨てライターでした。
ライターの色は “あーりんピンク!” 、、、すみませんスルーしてください。
病院の敷地内はすべて禁煙なのですが、誰かがコソッと吸ったようです。
辺りを見回してもそれらしき人物はいない。
間違いなく忘れ物。
ラッキー!一本失敬して、、、って、ちがーーーうっ!
炎天下、直射日光が当たっているベンチです、そっとライターに触れてみると案の定焼けるように熱い。
このままだと間違いなく爆発する。
放っておくわけにも行かないので、タオルでつかみ木陰へ移動し、冷ましました。
普通に触れられる程度になったところで、何とはなしに着火レバーを押し下げてみると、、、押し下げ、、、押し、、、お・せ・な・い・・・。
えーーー!着火レバーを押し切れない!
“チャイルド・レジスタンス” に負けてる?
汗で滑るからだ、きっとそうだ、よく汗を拭き取りもう一度。
んぐぎぎぎ・・・・・。
やっぱりダメ。
ライターが壊れてるのかも。
今度は、歯を食いしばり、持ち手を地面に押し付け全力で、、、カチッ、、、着火しました。
汗びっしょり。
横を若い母娘と思われる二人組が怪訝そうに通り過ぎる。
想像を絶する体力(握力)の衰え。
いくら “チャイルド・レジスタンス” を備えていてレバーが重くなっているといっても、いい年したおっさんがライターの着火ができないなんて。。。
ショックでした。
約2ヶ月間、力を入れるという動作とは無縁の生活を送ってきたから?
それともこれも例の容赦のない薬のせい?
いずれにしても、このままではマズイ。絶対マズイ。
このままベッド上での毎日を送っていたら、今月中の退院がかなっても、真夏の西武ドームを完走するなんてできっこない。
ヘタすりゃ救急車騒ぎを起こして、演者、スタッフ、3万人の観客の方々に迷惑をかけてしまう。
よっしゃ、今日から、体力回復プロジェクト開始だ。
タバコとライターを拾得品として受付に届け、病室に戻る際、たまたま担当医に会ったので、体力の衰えが凄いみたいだけど大丈夫か尋ねると、
『この前そろそろ体力の向上を意識してねって言ったでしょ』
えーーー、無駄遣いしないようずっとゴロゴロしてたよ。
「じゃあ、ちょっとした運動ならしていいんですか?」
『もちろん、むしろしなきゃ、運動というか体を適度に動かす程度、でも、疲れちゃダメだよ』
「どんな運動?」
『説明したでしょ、プリント渡してありますよ』
忘れてた、、、ちゃんと読んだ記憶もない、、、バカな私。。。
でもなんだかこの時の作戦参謀、いや、先生の妙に軽ーーーい感じ。
退院も近いんじゃ。
また医師の様子に一喜してしまった。。。
昨年も今年も夏といえばコレ。
コレも。
どっちも、ちょっと毒アリ。