鉛の風船

ロックです ジャズです ぼんくらなおっさんです

バカ二人 in サマソニ'12 Vol.2

バカ二人 in サマソニ'12 Vol.1」の続きです。

 

ももいろクローバーZ」のステージは予定では 19:20。
フーバスタンク」や「ジャミロクワイ」を観るにしても15時半から16時位に現地入りすれば十分。
となれば、昼頃出掛けて余裕だったのですが、早朝、同行者の姪っ子(高2)に叩き起こされ、結局7時を回った頃家を出ました。

 

「こんな早く行ってどうすんだ?なんか観たいのあんの?」
『物販』
「えっ!幕張でも物販やるの?」
『だから昼前に行かないと終わっちゃう』
ももクロ単独じゃないんだから売り切れとかないだろ」
『あまい!あま過ぎる!』

 

また物販です。
ももクロ」のライブに付き物の地獄の前哨戦。
当然、物販は「ももクロ」のライブに限ったことではなく誰のライブでもあるのですが、「ももクロ」の場合はそれがハンパない。

グッズは大抵、こんなの欲しいか?な感じの面白ダサくチープ臭プンプンなものばかりなのですが、いつも万里の長城のごとく列が伸び、みなさん売り切れを心配し、諜報戦を繰り広げている。
金銭的にも、体力的にも、精神的にもさぞかし大変でしょうと察するのですが、不思議とみんななんだか楽しそう。
当然、姪っ子も。

とことん搾り取られてる?
踊らされてる?

それでいいんです。
別に強制じゃないんですから。
好きで買ってるんですから。
そう、楽しきゃいいんです。

ももクロ」グッズがおしゃれで、洗練され、周りの人たちが “あ、それいいね” な感じだったらそれこそダサい!!!姪っ子はそう言います。

 

まさか、サマソニで物販があるとは思ってもいませんでした。
でも今回はなんと言ってもサマソニだし、マリンやマウンテンの連中から見れば明らかに格下。
そんなに列が伸びることもないでしょう、と思っていた私はその浅はかさをメッセに着いたとたん思い知らされることになるのです。

 

最寄り駅まで二人して自転車を飛ばし、とりあえず、そこから姪っ子が通っている高校がある県内最大の駅を目指す。
日曜とはいえそれなりに人はいて、彼女の戦闘服が目立つ目立つ。
田舎ですから、すれ違う人のほとんどが、えっ、へ~、な感じで一瞥をくれる。
同行の私は恥ずかしくて仕方がないが、彼女は微塵も気にしていない、むしろ嬉しそう。

それよりなにより、ホームにいた若い駅員さんが彼女に気付き、“あっ今日ももクロですか?” と挨拶しながら話しかけてきたのには心底ビックリしました。
彼女も “うん!へへへ!” とかやってる。
コイツ、すでに有名なのか?
売店のおねえさんも手振ってるぞ!
いくら地元駅とはいえ、おまえ、何者だ?

若い駅員さん、

『お父さんですか、いつもご利用ありがとうございます』
「違います!(キッパリ)」
『えっ、、、』

 

そして、我県内最大の駅まで移動、、、面倒くさい、JR高崎駅です。
その駅で、ひと悶着。

 

新幹線で東京駅まで一気に行くか、在来線で上野経由で行くか。

 

新幹線を使うと幕張まで約2時間、在来線を使うと約3時間。
しかし料金は前者が4,600円強、後者が2,200円強。
1時間の差で、倍以上も違う。

当然、まだ時間も早いし、在来線、と思ったら、姪っ子が頑として新幹線で行くと言ってきかない。
物販のグッズが売切れたら大変だから1分1秒でも早く現地に着きたいと。

 

「普通で行けば一人分で二人行けちゃうんだぞ」
『ムリムリムリ』
「そうすれば、浮いた分でグッズも余計に買えるだろ」
『遅れて何にも買えなかったら最悪』
「普通で行こう、どうせグッズの金出すのオレだろ」
『んーん、ママがどこにも連れて行けないからって小遣いくれた』
「えーーー!いつの間に!」
『次の新幹線乗るよ!』
「お盆連休の最終日だから激混みかもよ」

 

聞くや否や改札窓口にすっ飛んで行き、戻って来ると、

『時間が早いからへーきだって』

わかったよ、わ・か・り・ま・し・た・よ。
はぁ~、でも今の話の流れだと結局電車代は私持ちってことだよね?

 

そんなこんなで、11時前には幕張に着いてしまいました。
幕張は距離的にはかなりあるのですが、JRのアクセスがいいので、非常に行きやすい。
距離的にはそうでもないのに、アクセス最悪な西武ドームとは大違いです。

 

早速入場手続きをして、即、物販へ。

 

唖然、、、、、。

 

なんじゃー、この列はー!

 

目の前には、にわかには信じがたい光景が広がっていました。
私の勘違いでなければ、なんだか、「ももクロ」とその他アーティストという括りで列ができているような、、、。

 

姪っ子、

『ねっ!だから言ったじゃん、あま過ぎるって』

おみそれしました。

 

今回はグッズのバリエーションが少ないとのことなので、私は並ぶのを回避させてもらい、そこらをプラプラしてました。

 

ほんのり漂う海の香りが懐かしい。
それをかき消す、サマソニ名物、ジャンクフードの美味しそうな匂いが嬉しい。
都市型ロックフェス特有の年齢層の若さが眩しい。
あちこちから漏れ聴こえてくるバンド・サウンドの断片が心地いい。
フジロックは行けなかったけど、この地にまたこうして立てていることが感無量。

突然の入院に一時は最悪の事態も想定したけど、生きててよかった。

退院時に作戦参謀(担当医)が言った言葉、

“私たちがあなたを治したんじゃないですよ、あなたが生きようとしたんですよ、辛かったでしょう、でも、ありがとう”

それを思い出しちょっと半ベソ。

 

そこに姪っ子から非情な電話が。

『すぐ列に来て!』
「まだ買えないの?」
『早く!』
「なに?どうした?」
『トイレ行きたいから代わりに並んでて』
「なぁーーー、そういうのいいのか?」
『周りの人に聞いたらいいって言ってくれた』
「ほんとか?」
『場所取っとくって言ってくれてるけど横入りみたいんなっちゃうから並んでて』

 

はい、わかりました。

 

まだまだ先は長い。。。