鉛の風船

ロックです ジャズです ぼんくらなおっさんです

大人失格

昨日の夕方、私は必死だったのです。
ちょっと手間取り、ミスをし、リカバリーに思った以上の時間がかかってしまった仕事を何とか納期に間に合わすべく。

 

退院後、ようやく仕事も通常のペースに戻りつつあり、こうして、入院中にかけた迷惑なんてなかったかのように私なんぞに仕事を割り振ってくださる取引先担当者の方々に更なる迷惑をかけることだけはなんとしても避けたい、そのためにとにかく必死だったのです。

 

そして徐々にストレスがたまり、イライラが募り、つい、、、。

 

「お前!うるさいよ、邪魔!仕事手伝うとか言って何の役もしてないんだよ!どっか行っててくれ!」

 

昨日から姪っ子(高2)が「ももいろクローバーZ」が武道館でおこなうライブ「女祭り」の交通費を稼ぐために私の仕事を手伝いに来ていたのです。

 

爆音で「ももクロ」のCDを鳴らし、一緒に歌いながら、リズムを取りながら、言われたことをつまらなそうにこなす。
ちょっと考えればわかるようなことをいちいち質問してくる。
あくびを連発しながらひっきりなしにポテチとか食ってる。
ばあさんが彼女に “今夜ご飯食べてくの?” とか今じゃなくていいだろ、なタイミングで聞きに来る。
メインのソフトもヤル気をなくし、またかのエラーログを吐き出す。
数軒先の “ジンナイ(犬、シェルティ、飼い主が陣内孝則の大ファン)” が吼えまくる。

そして、

『“おっちゃん” ももクロの曲、一番何が好き?』

この一言で、キレてしまいました。

そんなのどーーーでもいい!
人の気も知らないで!
おまえうっとおしいんだよ!

 

彼女は何も言わずに立ち上がると、そのままブスくってばあさんのところに行ってしまいました。

 

私は、基本的に非常に温厚な人間だと思っています。
事実、昔から喧嘩は苦手(弱いだけ)だし、怒るということはほとんどない気がします。
争いごとがイヤなのです。
険悪な空気が大嫌いなのです(好きな人はいませんね)。

 

でも今回はやってしまいました。
一番やってはいけないこと。
大失敗!!!

 

姪っ子とはいえ、子供には関係ないことでイライラし、そのイライラを彼女にぶつけてしまいました。
親だったら、完全に失格、親じゃなくても、大人失格。

 

仕事中に爆音でCD鳴らすのなんていつものこと。
歌いながら、ドラム叩く真似とかしてる。
不明点は逐一取引先に問い合わせてる。
当然飲み食いもしてる。
常に寝不足なんで、あくびなんて日常茶飯事。
ばあさんなんて、ご飯どうする?とか一日何度も聞きにくる。
メインのソフトは随分前から機嫌が悪い。
“ジンナイ” は吼えてないほうが珍しい、静かだと心配になる。

 

普段の私と何ら変わらない。

 

やっちまったーーーーー!

 

恐る恐るばあさんのところに行くと、もう姪っ子の姿はなく、

『さっき、ブーたれて帰っちゃったよ』
「え?もう?」
『ふふふ、喧嘩した?』
「喧嘩ならいんだけど」
『お前、そろそろあの子あんまり甘やかすな』
「なんで?」
『○○さんとか、○○んとこの子より子供っぽくないか?』
「ああ、まあな、でも意外と大人なこと言うぞ」
『そう?』
「そんなことより、どうすっか?」
『明日んなりゃケロッとしてるから』
「そうかな?」
『あ!お前に怒られてできなかった分の手伝い賃はお前が悪いんだからそのまま貰うってさ』
「え?今日の予定分全部よこせってこと?」
『そうじゃないの?明日聞いてみれば』

 

アイツが何も言わずに怒って出て行ったなんてこと初めてのような気がします。

 

こんなことくらいで、キレるなんて、情けない。

世の母親の方々なんてもっともっときついシチュエーションを乗り越えているはずなのに。
尊敬します。

 

反省。。。

 

うーーーん、明日が妙にバツが悪いです。

 

後味の悪さにへこんでいると、夜遅くに姪っ子からメールが。
恐る恐る開くと、

“牛乳飲め”

とだけ。

 

ハイッ!