鉛の風船

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女祭り オペレーション・タマネギ 破綻寸前

女祭り オペレーション・タマネギ 発動」の続きです。

 

18時半。
予定通りなら今まさに開演したはず。

ももいろクローバーZ」のライブはとにかく長いので、終演はきっと21時半を過ぎてしまうでしょう。

綱渡りです。

 

姪っ子(高2)には、どんなに公演時間が延びても、21時半には会場を後にし、とにかく東京駅まで脇目も振らず全力ですっ飛んで行くよう言ってある。
そして東京駅から現況の報告を受け、それに合わせてその後の作戦行動を指示する。

理想は、22時前に九段下駅を脱出すること。
そうすれば、東京22時24分発の新幹線 “Maxたにがわ431” に乗ることができる。

最悪でも22時半までに脱出することができれば、23時00分発の “Maxたにがわ475” で何とかなる。
もしそれを逃したら、ちょっと、いや、かなりややこしいことになってしまう。

そして、高崎への帰着時間に合わせて私が車を投入する。
日中だと1時間以上かかるが、夜だから少し早く着けるはず。

 

コンタクトに成功したら、そのまま自宅へは帰らずウチに泊まる。

姪っ子の母親(我妹)には、先日CSを録画した「ももクロ」のライブをどうしても観たいから、放課後ばあちゃんちに行ってそのまま泊まる、ということにしてある。

結局、こんなしょうもない理由しか思い浮かばなかった。
でも録画した「ももクロ」をまだ観ておらず、観たいというのは本当なので、一応ウソではない。

もし彼女のケイタイに電話があったら無視、私やウチに電話があったら、まだ学校から帰って来ていないことにする。
20時くらいまで友達の家で遊んでいることなんてザラなのでへーき。

問題はそれ以降から深夜にかけて。

もう面倒くさいので、二人してコンビニとレンタルショップ行ったと言っておくようばあさんに言い含めておきました。
なんと、テキトーな!

 

21時。

もうすぐ終わりだなー。
盛り上がってんだろーなー。
なんで男ファンいっぱいいんだ?
武道館、1万2千人くらいかなー?
全部女子、すげーーー。

あー、モヤモヤする、ギリギリする!
あの汗臭い会場が、今夜はいい匂いでいっぱいなんだろーなー!

 

ぐああああ!!!
群馬のど田舎にいて、武道館で繰り広げられている女子だけの「ももクロ」ライブを夢想する、何の罰ゲームだ!

 

そして、21時半、約束の脱出時間。

 

21時50分頃。
着信。

『終わった!』
「東京駅着いた?早いな」
『今武道館出た!』
「え???」
『チョット9時半過ぎちゃった、へへへ』
「えええええ!チョットじゃねえ!」
『人凄いよ、男の人もまだいっぱいいる』
「おい、とりあえずそのまま待て、そのまま聞いてろ」

どうする、みんな九段下の最寄の出口に向かう。
通りに出てすぐのとこ。
激混みになるのは必至。
若干時間はかかるが向こう側の出口を使うか?

でもこの状況で、初めての場所で、それはリスクを伴う。
早く、早く、今すぐ判断しなくては。
うーーーん、、、。

「よし、おい!」
『ん?あのね、出るときアメもらった』
「んなことどーでもいい、来たときの出口に全速力で行け!」
『わかった』
「周り見るな、後ろ見るな、すり抜けろ!」
『オッケー!ネコより速いし!あっ、となりにさ、』
「うるさい!!!早く行けーーー!」

 

最も肝心な帰りの計画が破綻しだしました。
瞬時の判断が昔から本当に苦手。

私には、デイトレーダーとか、絶対ムリだわ。

 

22時若干過ぎ。

『着いたよーーー!』
「え?はえーな、今どこ?」
『おおてまち』
「おなじだけど、もうチョットだ」
『知ってる、こっから東京駅行けばいんでしょ』
「早く乗れ、もしくは走れ」
『アイアイサー』

か、軽い、、、。

 

22時20分。

『新幹線乗るよ』
「ん?もうホームにいるの?」
『うん、かわいいよ』
「それ何時に出るヤツ?」
『んーとね、もうすぐ』
「もうすぐって、大丈夫?本当に高崎来るヤツ?」
『あ、出るよ、じゃあ “おっちゃん” 迎えよろ!』
「おい、、、」

 

え?、どれに乗ったんだ?

理想としていた、東京22時24分発の新幹線 “Maxたにがわ431” に乗れたことを期待します。

 

とりあえず、よっしゃ!
ということは高崎着は23時半頃。
速攻で車を飛ばしました。

 

しかし、この時、私も姪っ子もまだ、まったく知らなかったのです。
すでにラスボスが水面下で行動を起こしていたことを。

 

作戦、後半、もうちょっと。

 

“おっちゃん、今窓の外に海見えるー!” とかやめてよね。
あなたのママにマジ殺されるし。