鉛の風船

ロックです ジャズです ぼんくらなおっさんです

ヤツが来た

『おい○○(私)、“ウ” が来てるぞ』

 

近所のじいさんがわざわざ私に報告に来ました。
え?ずいぶん早いな。
ってか、私じゃなくて、漁協に連絡しろ!

 

“ウ” というのは “カワウ” のことで、鵜飼いで有名な大食漢の鳥です。
id:kazenokomichi さんのブログでもすでにお馴染みですね。

 

毎年、我が町の川にアユを放流すると、彼らが1羽2羽5羽10羽と飛来し、その旺盛な食欲でせっかく放流したアユを食いまくってしまいます。
ヤツらはアユが大好きなのです。

そして恒例の漁協とのバトルが勃発。
群馬県の多くの河川が同様の状況です。

私もここ数年、お世話になっている方からの要請で、毎年のようにカワウと遊んで、、、もとい、バトルに協力しています。

 

漁協があの手この手を尽くしても、ヤツらはなにせ頭がいいし、数が多いので、許可を得ての捕殺も焼け石に水です。
我が県は多くの予算を割きながら、永年まるで効果のない駆除に手を尽くし、最後の望みはカワウの “狩猟鳥指定” 化だ、と、これをお上に必死に要望してきました。
つまり狩猟が許可された鳥にしてしまおうということで、少し前に指定されたのですが、あまり状況に変化はないように思います。

 

そりゃあ、民家のすぐ近くを流れる、子供らの絶好の遊び場になっている渓流でぶっ放せませんよね。

あまり逃げないカワウは子供たちのアイドルでもあります。

 

こういうことを書くと多くのお叱りを受けるかもしれませんが、

アユ、放流しなきゃいんじゃね?

そうすりゃ、カワウも来ないし、バトルも必要ない、金もかからない、ヤマメもウグイもウナギもヨシノボリもちょっと上流にはイワナもいるんだからいいじゃん。
そういうの維持してくほうが平和だよ。

 

我が地元の川には元々アユなんていなかったんです。
下流には多くの堰があり、本流に合流してもまた堰が待っている、遡上してきたアユがたどり着く可能性なんてほとんどないわけです。
ですので、職業漁師もいません。
アユは100%遊び用。

地元のじいさんらも “昔はアユなんていなかったけどな” と言います。

 

“アユがいたあの清流を取り戻そう”

 

漁協だかその関係者だかが掲げているキャッチフレーズです。

それと、カワウにより生態系が破壊されている、という声も聞きます。

でも、我が地元河川の生態系にアユなんて元々いないのです。
“アユがいたあの清流” なんて過去にもどこにもないのです。

 

釣り客誘致の入漁収入目当てでしかありません。
それは、当の漁協も承知していて、私が元気だった頃はよくやり合いました。

漁協というのは非常に特殊な存在の組織で、我々の常識を超えた部分も少なからずあるのですが、それをここに書くと、嫌みったらしく長くなるので、検索してご確認いただければ、と思います。

 

アユは、自然遡上が盛んな川がまだまだあります。
放流が上手く機能し釣り人を楽しませてくれる川もたくさんあります。
私も一時期アユ釣りに熱中したことがありますが、そういった川に行けばいいんです。

こんなちっさい川にアユを放流して、近場で遊ぼうなんて思うから余計な金がかかるんです。

 

カワウだってかわいそうですよ。

一時絶滅しそうだと言って保護し、今度は保護し過ぎちゃって増えたからじゃんじゃん撃ち殺せって。

 

私は、別に自然保護主義者でも何でもありませんし、生態系がどうたら声高に叫ぶつもりも毛頭ありません。
地元猟師が撃ってきた獲物のカモもありがたくいただきます。

 

でも、本来いなかった魚を金を目当てに放流して、それをたまたま見つけて食いにくるカワウを、生態系やらなんやらを持ち出して、目の敵にするのはどうも釈然としません。

アユは昔からアユがいた有名河川に任せておけばいいでしょう。
こんな狭い川で短竿で釣ったってつまんないでしょう。

でかい河川で豪快に長竿振ったほうが気持ちいいに決まってます。

 

今日、早速川に行き、カワウを確認。
石を拾い、投げるふりをしても、バサバサとその場で羽ばたくだけで、逃げようとはしませんでした。
きっと、毎年来て、危害を加えられないのを知っているヤツなのでしょう。

近づくと、ぐぁー!と鳴いて逃げるふりをするだけ。

 

カワウ憎しな方々には申し訳ありませんが、憎めないヤツ!
人間とうまくやっていって欲しいなーーー。

 

批判は書かないようにしていたのに、、、もうやめます、、、お手柔らかに。。。