一日だけの家族ごっこ in 子供祭り トッピーONE 西ゲート着
「一日だけの家族ごっこ in 子供祭り プロローグ 帰還」の続きです。
当日朝、待ち合わせ場所のピアノ教室に現れたメガネちゃん、いいよいいよ、気絶しそうだよ、比類なき春真っ盛りコーデ、咲き誇るあまたの花々もあなたの可憐さには遠く及ばな、、、え?、え゛ーーーーー!
メガネしてないんですけどーーーーー!!!!!
そ、そんな、、、ブツブツブツ。
なんでメガネしてないの、、、ネチネチネチ。
メガネは?ねえ、メガネ、、、クドクドクド。
『遊園地だからコンタクトにしちゃった、ヘヘ』
ヘヘ!って、うひひカワイイ、いやいやそれどころじゃないし。
「へ?何で?」
『ジェットコースター乗るでしょ』
「乗るの?!」
『うん』
「そんときだけ外せば?」
『それじゃ景色見えないから』
「あんなもんに乗って景色見るの?!」
『見えなかったらつまんないでしょ!』
ギィヤアアーーー!ウソでしょ!ウソって言って!
なんと、絶叫マシン乗る気満々!
そういう人だったんだ、新たな発見、私ってば彼女のことまだ何にも知らない、ううう。
一方私は、といえば、絶叫マシンは大の苦手、苦手どころか大嫌い、もう、あの高低差にスピードに強烈なG、残り少ない寿命がさらに縮まる、内蔵の位置上下左右逆転する、魂抜かれる、、、泣く。
そうこうしていると、同行者の子供二人、小学生低学年女子(ん?ひょっとしてもう4年生かも)二人が順に到着。
「ももクロ」のイベント「子供祭り」に入場するには子供と同伴というのが条件なので、この二人なくして極上の一日は成立しません。
まさに国賓級のお客様、途中で “びぇぇぇぇ~ん、もう帰る” とか泣かれでもしたら眼も当てられない。
二人にいかに楽しく過ごしていただくか、そこにすべてがかかっているのです。
ゲーム少女(ピアノ教室のレッスン時間待ち仲間、普段ほとんどしゃべらない)のお友達がまず到着。
この子は初対面。
苦手なんだよな~、どうしよう、とか思っていると、大きなハキハキとした声で、メガネちゃん(メガネしてないけど...)に、
「おはようございます、先生、お世話になります!」
そして私に、
「おはようございます、はじめまして、お世話になります!」
と、はい!よくできました!なこちらがドギマギしてしまうほどの挨拶。
それにしても、かなりのショートヘアーにキャップ、7分丈のカーゴパンツなんて格好なので一瞬男の子かと思ってしまいました。
思わず “あっ男の子だったんだ” なんて言いそうになり、危うく出発前から作戦が破綻するところでした。
あっ、忘れてた、今回作戦コードネーム考えてない。
お父さん、明らかに体育会系っぽい好漢、お母さんも同様、やっぱりあらかじめご挨拶の電話を入れて置いてよかった。
どうやら “こんな怪しげなおっさんに娘は預けられねえ” な状況には陥らずに済んだようです。
ご両親に挨拶をしていると、ほどなくゲーム少女一家が到着。
ゲーム少女、
「よろしくお願ゴニョゴニョゴニョます」
相変わらず。
そして、ゲーム少女のお母さん、
「ちゃんとご挨拶なさい、すみませんホントに、ご迷惑お掛けするようなことがあったら遠慮なく叱って(以下略)」
ヤバい、始まってしまった、早く出発しないと。
“ホホホ”とか出だしたら到着が昼頃になってしまう。
と、そこへメガネちゃん(メガネしてないけど...)、
「みんな揃いましたねぇ」
子供:『はーい』
「じゃあ、しゅっぱーつ!」
ふー、ナイスフォロー。
そんなこんなで、メガネちゃん(メガネしてないけど...)、ゲーム少女、そのお友達、私、の四人は、東武動物公園目指して出発したのでした。
車中、
メガネちゃん(メガネしてないけど...):「あ、さっき聞くの忘れちゃったけど二人とも上に着るもの持って来たよね」
子供二人:「はい」
おおー!さすがの気遣い、うんうん「ももクロ」は夕方からだからまだ寒くなるしね。
ゲーム少女のお友達:「あの、○○さん(私)」
うへ!びっくりした、いきなり名前で呼ばれるとは。
ゲーム少女のお友達:「これ母から渡すように言われました」
そう言って彼女が一枚の封筒を差し出してきました。
と、そこへ、ゲーム少女も同様に差し出してきて。
私:「何これ?」
メガネちゃん(メガネしてないけど...)が受け取って中をあらためると、お札が、、、遊園地の乗り物代はバカにならないので、ご両親が気を遣って持たせたのでしょう。
でもそんなの受け取るわけにはいきません。
誘ったのはこちらなんですから。
メガネちゃん(メガネしてないけど...):「ありがとう、でもね、今日はね、二人はお客様だから、これは必要ないんだよ、先生が預かっておきますから、お家に着いたらお母さんにお返しします、それでいいかな?」
子供二人:「はーい」
メガネちゃん(メガネしてないけど...):「遠慮しないで、何でも言ってね、今日一日は私がお母さんです」
子供二人:「あはははは」
ヤバかった、“いらないから君らにあげる” とか言いそうになった。
うへへへへ、今日一日はメガネちゃん(メガネしてないけど...)がお母さんということは、私があなたの、、、キモい。。。
その後はもう、後部座席の子供二人はひっきりなしのおしゃべり。
さすが、子供とはいえ女子、よくそんなに話題があるな。
ゲーム少女も、やっぱりあの母にしてこの子ありな勢い。
ん?????
え゛?????
後部座席にいるのは二人、勢いよくしゃべっているのも二人、なんだよ、ゲーム少女ってば、すげーしゃべれるんじゃんか!
試しに声をかけてみる。
「●●ちゃん(ゲーム少女)、あと少しで着くからね」
ゲーム少女:『(元気に)はい!』
やっぱ、まるで別人だ。
「●●ちゃん(お友達)、ほら見えて来た」
ゲーム少女の友達:『○○さん(私)こっちから入ると遊園地遠いんですよ』
ぐ、すでに遊園地優先?、以前来たのは姪っ子がこの子らより小さい頃だったので忘れていました、でも駐車場はこっちだから仕方がない。
後部座席からは “カワセミ” だの “レジーナ” だの恐怖の単語が漏れ聞こえてくる、東武動物公園が誇る情け容赦ない絶叫マシン。
そして、メガネちゃん(メガネしてないけど...)、、、いい加減にしろ、くどい。 ← 私。
ええと、メガネちゃん、そう長くない髪を後ろで束ねる作業に没頭。
何々何々、みんなして、目的は絶叫マシンですか?
ホワイトタイガーの赤ちゃんは?
アルパカは?
抱っこできるモコモコウサギは?
レッサーパンダは?
「ももクロ」は?
西ゲート到着。
すごい人。
この時点ではまだ、ゲーム少女のお友達に地獄を見せられ、散々走らされるハメになるとは、当然、想像もしていませんでした。
メガネは?、、、