鉛の風船

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鉄色クローンX

買ってしまいました。
ももいろクローバーZ」のカバー・バンド「鉄色クローンX」のファースト・アルバム。
アレンジとサウンド・プロデュースは「マーティ・フリードマン」。

デス・メタルです。

 

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姪っ子(高2)にねだられ、私も聴いてはみたかったので。

 

ダ・メ・ダ・・・姪っ子と二人して約1時間、大爆笑しっぱなし。
私のような「ももクロ」を浅くしか聴いていない人間でも笑いが止まらないのですから、空で歌えるほど聴き込んでいる方なんて腹筋崩壊必至です。
まず間違いなく、涙も枯れるはず。

姪っ子は腹を抱え、ソファの上を転げ回りながら、タオルで涙拭き拭き聴いてました。

 

 

このMVではよくわからなかったのですが、全編、「マーティ」節全開です。
とうとう我慢できなくなって、自分で弾いちゃったのね。
とにかくもう、弾きまくってます。
「ムステイン」の呪縛から解き放たれ、完全になんちゃって日本人と化した元“メガデスの良心”が、それはもう好き放題やってます。
やっぱりこの人にはメタルが似合う。

“あー、と・て・も・き・も・ち・よ・か・っ・た” というインチキ・イントネーションが聞こえてきそうです。

 

アゲアゲじゃん!!!

 

ヴォーカルは、台湾のメタル・バンド「ソニック」の「フレディ・リム」。
普通のデスです。

少し遠慮があるのか、それとも日本語にノリきれていないのか、若干おとなしいような気もします。
「ソニック」をちゃんと聴いたことないのでわかりませんが、これで普通なのかな。
もっとハジけちゃってもよかったのでは。

 

ベースは、この類ではお馴染み、安定の「MASAKI」。
言うことなし、サスガです。

 

ドラムは、「SUN OF A STARVE」の「三枝和人」とのことですが、こちらは存じ上げませんでした。
MVを観たときは一瞬「ニック・メンザ」?と思ったりもしましたが、曲が進んでいくにつれ、“ああ、ヤッパこうなるのか” 、、、です。

ベードラ、なんでもかんでも踏みまくり。
ここ数年、この手のドラマー多いです。
ちょっと食傷気味かも。

 

デスなので当然ですが、どの曲も歌メロはほとんど無視です。
最初はどの曲も、もう “ほとんど別の曲じゃん!” なのですが、じっくり聴くとどれも非常によく考えられており、「マーティ」が相当「ももクロ」を聴き込んでいることがうかがえて、なんだか嬉しくなりました。

 

簡単に各曲にふれておきます。
スライド・トレイ、オン!セット完了!音量、チェック爆音!プレイ・ボタン、、、プーーーッシュッ!

 

  • Overture ~鉄色クローンX参上!!~

    普通にカッコイイです。
    「ナイトウィッシュ」あたりがやりそう。
    後半ウケます。
    どっかの「ももクロ」のライブでネタ的に使ってみてもいい感じ。

     

  • Z伝説 ~終わりなき革命~

    “みんなの妹ドゥェスッ!” と “あ゛ーりん Yes あ゛ーりん~” がツボってヤバいです。
    姪っ子はここで、もう1回、もう1回、とまだ聴き始めなのに10回以上リピートして笑い狂ってました。
    曲は、途中から早くも「マーティ」に火がつき、この後大丈夫か?になります。

     

  • ピンキージョーンズ

    “ヂャパ!ヂャパ!” で爆死です。
    絶対何かを口に含んで聴いてはいけません。
    最初から最後まで完璧に別の曲っぽいですが、サスガの小ネタが随所に仕込まれていてステキです。

     

  • 労働賛歌

    ギィヤァアアアアアーーー!!!
    カバー云々は抜きにして、無茶苦茶へヴィでカッコイイ!
    個人的には本アルバムNO1のデンジャラス・チューンです。
    ヘビロテ、けってーーーーー!!!!!
    歌詞が歌詞で、作詞があの方だけに、若干、筋・・・ゴホンッ!が被ります。

     

  • Chai Maxx

    労働賛歌」に続くNO2!
    元々ハードな曲なので、よく合ってます。
    この頃になると、もう「マーティ」は手の付けようがなくなってきます。
    ここで、一緒に聴きながらノリノリで踊っていたファービーの右耳がお亡くなりになりました。

     

  • 全力少女

    この辺で、ちょっと飽きました。

     

  • ミライボウル

    この風変わりな曲がどんなアレンジになるんだ?と思っていたら、フツーのスピード・チューンでした。
    でも、後半からエンディングは、ギター、ベース、ドラム、どれも気合入りまくりの凄まじいテンションで駆け抜けます。
    そして何となく理解しました。
    なぜ、ヴォーカリストだけわざわざ外国人を抜擢したのか。
    たとえばこの曲の歌詞、日本人じゃ歌えませんよ、“ちょっと甘えちゃったら ジラすけれど” をデスれなんて、笑っちゃって絶対ムリ!

     

  • オレンジノート

    Chai Maxx」に続くNO3!
    ギター・アレンジが本当に綺麗です。
    元々へヴィーかつ切ない楽曲ではあるのですが、繊細なギターにより、デスにも関わらず同じような印象を受けるよう丁寧に作られています。
    サスガだぜ、「マーティ」!

     

  • 行くぜっ!怪盗少女

    これが、意外とつまらないです。
    飽きて来てるせいもあるかも。
    もっと、血管ぶち切れ超絶チューンになっていると思ったのですが、、、。
    でも、“でぃばん゛!” で止めを刺され、“あ゛ー ハ~ん” で死にますので、後はどうでもよくなります。

     

  • 猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」

    これも、途中まで意外なほどつまらない。
    一番しっくり来ると思ったのですが。
    でも、そこは「マーティ」、オリジナルに関わっただけのことはある、完全にタガが外れます、タガ?古い?要するにネジが素っ飛びます。

     

ネタはともかく、「マーティ」ファンは聴いておいて損はないはず。
彼がこれだけメタルなプレイに徹しているのは久しぶりですからね。

 

ももクロ」ファンは、笑い疲れ、少しして “もっかい聴こ!” になると思います。
そして、多分、ソッコー飽きます。

 

「マーティ」よ、次があるならぜひ、デスじゃないヴォーカルでお願いしたい。
そういうのも聴いてみたい。

「マイク・ヴェセーラ」ヒマそうだぞ。。。

 

姪っ子と私、ふたまわり程聴いたところで、ばあさんが部屋に入って来て、タオルを手に泣き疲れた様子の我らを見て、呆然と立ち尽くしてました。

ソファの上で脱力する姪っ子、テーブルの横、床にへたり込む私、、、いったい何があった?

 

あーーー、面白かった Death !

 

ドラムの方の本業はこれみたいです。
え?知ってた?ぬるピコリ、、、。