鉛の風船

ロックです ジャズです ぼんくらなおっさんです

親族証明書

“親族証明書” が欲しい。

それを提示すれば、日本中何処でも誰に対してでも、自分とそこに登録された人間が最低でも3親等以内であることが瞬時に証明できるようなもの。

切実に欲しい。

 

このブログを読んでくださっている方なら、もう何を今更なこととは思いますが、私(50目前)には子供はいません。
生涯独身です。

たった一人の兄妹である妹(40半ば)には娘(高2)が一人います。
現時点で、我家系の末端にはこの娘、つまり姪しかいないのです。

 

妹は、確か半年ほど、いやもっとだったか、定かではないのですが、里帰りし、出産し、まだいるのかとウンザリするほど長い期間ウチで、娘を慈しんでいました。
ばあさんも、アッチが痛いコッチが痛いはどうしたんだとあきれるほど元気になり、初孫にかかりっきりでした。

 

妹は、今、二世帯住宅に住んでいます。

結婚当初、あんな “はねっかえり” を拾ってくれた義弟の家は、とても新たな家族を迎え入れる余裕などなく、そのまま社宅に住んでいました。
そして2年もした頃、孫の顔見たさにしびれを切らしたおしゅうとさんが、虎の子の預金をはたいて頭金とした二世帯住宅案を提案し、妹曰く “有無を言わさず” 少しだけ離れたところにあったこれまた虎の子の土地に二世帯住宅を建てさせられたのです。

結果、相当な借金を背負った妹夫婦は、本当にこちらが申し訳なくなるほどに朝早くから夜遅くまで働かざるを得なくなりました。
義弟はこれはもう、結婚前から、夜中まで帰れないなんてザラな仕事をしていたので、驚くに値しないのですが、妹が、、、娘がかろうじて物心が付いたか否かくらいの頃に復職し、それからはもう年中20時過ぎ、21時を回ってしまうこともしばしば。

 

そんな事情を抱えた夫婦に生まれたことなど理解できるはずもない姪は、たぶん(この辺定かではない)幼稚園に入った頃から、じいさんに迎えに来てもらうようになり、その内朝もじいさんに送ってもらうようになり、小学校に入った頃には、放課後ウチに直行し、母親である妹が仕事を終えて迎えに来るまで、じいさん、ばあさん、私と過ごすという毎日が当たり前になっていました。

高校生になった今も、放課後はほとんどウチで過ごしています。
もう一軒の “ばあちゃんち” のほうがはるかに近いのに。

 

結局義弟の両親は住み慣れた土地を離れ難いのか、今だに同居には至らず、親子3人で多すぎる部屋数を持て余しています。

 

幼少期の姪っ子は、私が仕事をしているかたわらで、オモチャではないものをオモチャにしてよく遊んでいました。
そしてそのままソファーで寝てしまう。

部屋には、「リンキン」だの「リンプ」だの「ミューズ」だのメタルだの、当時ヘビロテしていたCDが朝から晩までガンガンかかりまくっていました。今は「ももクロ」率高し。
強烈な子守唄だったことでしょう。

 

そうやって彼女は、「リンキン」「ミューズ」「クイーン」の熱狂的なファンとなり、「リンキン」の「チェスター・ベニントン」と結婚すると言ってはばからず、自分の部屋をなぜかデス臭ぷんぷんにしたりしてました。

 

とにかく「チェスター」が大好きだったのです。。。
中学生だったある日、あの運命の日、家電量販店だかデパートだかで、「ももいろクローバー」とすれ違うまでは。

「玉井」さんのカリスマ性を一瞬で見抜き、凝視していると、当時の姪っ子曰く “プロレスラーみたいな人” が、“サインしようか?” と思いのほかやさしく話しかけてくれ、これからステージに向かうらしきメンバーを呼び止め、そのとき着ていたTシャツに全員のサインをしてくれたのだそうです。

そして、そのまま男性ファンの後ろで、隙間から覗いたり、ジャンプしたりしながら観た、なんだあれ!歌へたくそ!それでダンスか!ちっさい子、ついてけてない!この子ら誰!、、、すごい楽しい、近い、一生懸命、カワイイ!!!

この瞬間、「チェスター」も「マシュー」もすべて吹き飛んでしまったらしいです。

 

後はもう、「ももクロ」一直線。

 

特に「Z」になってからの熱狂ぶりはハンパない。

 

「Z伝説」は、もしあたしが死んだら告別式で延々流し続けてね、な “オールタイム・ベスト1” な曲だそうです。
いろいろと思い入れがあるのだと思います。

 

そんな姪っ子を私は、彼女が小学生の頃から、フジロックサマソニ、をはじめ、数々のライブに連れ歩っています。

 

長くなったーーー!

 

ようするに、私とこの姪っ子は、とにかく一緒に出かけたり、宿泊したりするケースが非常に多いのです。
特に彼女が「ももクロ」にハマってから。

 

そうすると、苗字が違うのが、いつもいつもバツが悪くて仕方ない。

別にホテルのフロントの方がチェックイン時に何を言うわけでもありません。
道行く人には度々チラ見されるけど、それは多分黒基調のデスでノッポな怪しい男と真っ黄色な少女が一緒にいるからでしょう。
夜遅くに食事などしていると、店員の会話が私らのことに思えて仕方ないこともありますが、まあそれも。

 

あ・の・ね!

姪っ子と私、苗字が違うの、そろそろキツイわーーー!

基本的に、チェックイン時にちゃんと本名書かせてますので、聞かれないまでも、“えっと、、、ご関係は?” みたいな空気がいつも漂います。
本名書いとかないと、もし焼け出されたりしたときなどに身元チェックが遅れるからね。

 

姪っ子は “おっちゃん、やらしいこと考えすぎなんだよ” と言いますが、たとえば先日の “女祭り” の帰りの高崎駅、もし職質でもされていたら、私が彼女と親戚同士であることを証明するには、結局母親である妹か、父親である義弟に確認するしかなかったわけです。

 

だから、、、

 

“親族証明書” が欲しい。
“身内証明書” じゃ、ダメ!

身内なんてそう名乗れば他人だって身内だから。

 

親族証明書。。。

 

そーーーゆーーーーーの、ない?